砂時計ストーリー

『砂時計』(すなどけい)は、芦原妃名子による少女漫画、第50回(平成16年度)小学館漫画賞少女向け部門を受賞しました。

<ストーリー>
主人公の植草杏(うえくさあん)は、12歳の冬に両親の離婚を機に母親 美和子の実家・島根に越してきた。杏は、近所に住む北村大悟(きたむらだいご)と知り合い、徐々に田舎の雰囲気に慣れていくようになる。

そんな中、杏は、母親を少しでも助けようと仕事を探す。そして大悟と共にお手伝いに行った村の地主「月島家」で、杏は同い年の月島藤(つきしまふじ)と妹の椎香(しいか)に出会う。団体行動が苦手な藤は、自分をグイグイと引っ張っていってくれる杏に次第に惹かれていく。4人はいつしか行動を共にするようになり、杏は嫌で嫌でたまらなかったこの村に居場所を見つける。

しかし、杏の母 美和子が生きることに疲れ、自殺をする。杏は葬式の席で、島根に来る途中に仁摩サンドミュージアムで美和子に買ってもらった砂時計を、悲しみのあまり美和子の遺影に投げつけ壊してしまう。そんな杏に大悟は、壊れた砂時計と同じものを杏に渡し、ずっと一緒にいることを約束する。

独りになった杏を、父親が迎えに来た為、杏は高校の3年間は東京に住むことになり、2人は離れ離れになってしまう。東京と島根という遠距離、藤のずっと募らせてきた杏への想い、椎香の大悟への想い、更に、杏の心の奥底にはいつも母親の影が存在していて……、2人の間はゆっくりと拗れていくようになった。そして、ある事件をきっかけに、杏は大悟と別れることを決意する。

少女から大人へと成長する中で、様々な恋や別れを繰り返してゆく杏。しかし、杏の心の中は常に母親の存在で支配されたまま…でもそんな中に、ずっと心の支えとなっている大悟の姿も確かにあった。周囲が徐々に新たな幸せを見つけ出していく一方、独り、杏は幸せを求め奔走していく。

植草(水瀬)杏 (うえくさ(みなせ)あん)

「砂時計」の主人公。植草は母親の姓で、水瀬は父親の姓。12歳の冬に、父親の事業の失敗による両親の離婚を機に母親の故郷である島根に越して来て、大悟・藤・椎香達に出会う。

15歳のときに父親と暮らす為、東京へと戻る。幼少のころは明るく気の強い性格だったが、母・美和子の自殺という大きな痛手が彼女の精神に暗い影を落とすようになった。

そして成長するにつれて、母親譲りの繊細でナイーブな一面をみせるようになるが、大声で喧嘩したり怒鳴ったりと強気な性格は変わってない。
大悟は初恋の相手であり、途中破局してからも、杏は彼の幸せを願い続けた。一時エリート商社マンの佐倉と結婚をするはずだったが、別れた大悟のことを思い出してしまい、婚約破棄となる。

そのことで精神的バランスを崩し自殺未遂を起こすが、大悟に発見され奇跡的に助けられた。後に大悟と結婚し、稜(りょう)という息子を授かった。おばあちゃん仕込みの家事が得意。

昼ドラで主人公の杏を演じるのは、小学生時代は美山加恋、中高生時代が小林涼子、20歳からの大人時代が佐藤めぐみと、それぞれが現在注目されている女優たちばかりである。

北村 大悟 (きたむら だいご)

12歳の杏が田舎に慣れず、一人泣いていた時に偶然出会った、島根での初めての友達であり初恋の相手。男らしく、実直で不器用だが、優しい性格で、杏の母が自殺してからずっと杏の生きる支えとなった。杏を好きになった理由は「バカなところ」(杏が大悟を好きになった理由も同じで、本人ら公認のバカップル)。

勉学は不得意だったが、教師になりたい夢のため当時杏と別れた後に付き合っていた楢崎の協力により必死に勉強をした結果、何とか地元の国立大学に進学し、その後無事に夢だった小学校の先生になる。後に教え子と杏が出会う。

小学校の先生を目標としていた理由は、自分が小学校の時に慕っていた担任の先生にあり、大人になってもそれは変わらない様子。藤とは幼少の頃から仲が悪いが、藤が失踪した際には心配して上京してくるなど友達思いの面がある。杏と一時は破局したものの、最終話で杏とよりを戻し後に結婚、息子稜を儲ける。

昼ドラで大悟を演じるのは、小学生時代は泉澤祐希、中高生時代が佐野和真、大人時代は竹財輝之助である。

月島 藤 (つきしま ふじ)

村の地主「月島家」の御曹司。一見クールに振舞っているが、情に厚く優しい。月島家の跡取りということもあり、成績は優秀。使用人たちの間で母親と不倫相手の間に出来た不義の子ではないかと噂され、本人も幼い頃母親の不倫現場を目撃していた為、長年そうだと信じていたが、実際は不義の子は椎香の方であり誤解だった。

この問題で一時家出し、失踪したことがあり、その為一年留年を経験している。団体行動が苦手。大悟とは恋敵ということもあり仲は悪いが(小4のとき、家庭の事情で大悟が服を洗えないときに「服が洗えないなら 新しく買え」といってぶん殴られて大喧嘩した)。自分とは反対の性格に羨望の眼差しも持っていて、「かなわない」と思っている。

杏に対しては杏と出会った12の頃から恋愛感情を持っており、杏が大悟と別れたことで一時期付き合っていた時期もあったが、うまくいかず破局。後に従姉の茉莉子と付き合いだし、両親の反対を説得して結婚する。一度大悟のことを考え杏への想いに嘘をつく。

昼ドラで藤を演じるのは、小学生時代は川口翔平、中高生時代が青柳塁斗、大人時代は渋江譲二である。

月島 椎香 (つきしま しいか)

村の地主「月島家」の令嬢で、藤の妹。実は母親と不倫相手との間に出来た不義の子であり、藤とは異父兄妹となる。温和でおとなしい性格に加え、端正な顔立ちで男子にもてる。そんな理由でか杏たち以外の友達はほとんどいない。
家ではほとんど用事を押し付けられることがない為、用事を頼まれるのが好きで、完全なパシリ体質。(しかしトロい理由でかあまり役に立たない)

15歳の頃自分が不義の子であるという出生の秘密を知るが、誰にも言えず精神的に追いつめられてしまう。その際自分を助けてくれた大悟に恋するが、思いは遂げられなかった。17歳の時、出生の秘密・大悟への失恋・名家「月島家」の重圧により友達であった杏を巻き込み傷付けた自分の弱さから逃げるように家を出てカナダへと留学し、少しずつ自分を見出していく。後に経営学を学び、叔父のアメリカの会社で働くことになる。